NPO法人日本トゥレット協会

会長あいさつ

 

NPO法人日本トゥレット協会の会長の有澤直人(ありさわなおと)でございます。よろしくお願い申し上げます。

さて、日本トゥレット協会は2001年に当事者とその家族、支援者等が中心になって任意団体として発足し、2003年にNPO法人として再出発して10年が経過しました。ここ10年でトゥレット症候群について、テレビのニュースや新聞等のマスコミで取り上げられたり、関連する書籍が出版されたりした回数は、それ以前に比べれば格段に増えたと思います。その結果、トゥレット症候群について少なからず理解啓発が進んできたのは、本協会の地道な活動の成果だと考えています。

この間、発達障害者支援法や障害者総合支援法、その他関係する法律等の整備により、トゥレット症候群への支援のための施策が進んできました。しかしながら、まだまだ学校教育の場面、また就労や福祉の面でトゥレット症候群をはじめチックのある子ども達、当事者への正しい理解が進んでおらず、十分な支援が受けられていない実態を耳にします。

協会の活動の目的は、トゥレット症候群の当事者、家族の利益に結びつくことが第一です。しかしながら、財政的な基盤も不安定なNPO法人の活動はなかなか充実させることが困難であることも事実です。

私は、今協会の事業を二つの軸で展開することを考えています。一つは、これまでも行ってきたトゥレット症候群(トゥレット障害)に対する地道な理解啓発活動です。最近の疫学的研究では、トゥレット症候群の有病率は0.77%~0.95%程度と考えられます。数字としては100人に1人未満という少数かもしれませんが、実際に学校で辛い思いをしている子どもたちは少なからず存在することも事実です。こうした子どもたち、そして大人の当事者に対する正しい理解を促すための活動に終わりはないと考えています。一人一人の意識を高め大勢の会員の皆様と力を合わせて地道な啓発活動を続けていきたいと思います。

そして、協会の活動のもう一つの軸は、会員に対するサービスです。全国の会員の方々には様々なニーズがあります。協会がその全てのニーズに応えることは難しいかもしれませんが、会員の方々が協会に加わって良かった、と思っていただけるメリットがなければ協会の存在意義は薄れるでしょう。そのため、会員同士の交流会の充実や会員のニーズを把握する努力を続けていきたいと考えています。そのことが協会の活動の充実につながり、当事者とそして家族のための協会としての役割が果たせていくのだと考えます。

そのためには会員の皆さんが、自分だけの目的、利益にとどまらず、トゥレット症候群で苦しむ全ての人たちに目を向けて、会員としての積極性を発揮して欲しいと思います。一人でも多くの会員が継続して協会の活動にかかわり、トゥレット症候群の社会における正しい理解につながるような地道な努力を続けて欲しいと願います。

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